ウェブアクセシビリティは SEO を向上させるのか?
効果的で成功するウェブサイトを持ちたいと考えている人は、ほとんどの場合、ウェブアクセシビリティと SEO の両方をすでに意識していることでしょう。しかし、この2つはどのような相互作用があるのでしょうか?また、優れたウェブアクセシビリティは常に SEO の向上とイコールなのでしょうか?
ウェブアクセシビリティとは
まず最初に、ウェブアクセシビリティとは何でしょうか?端的に言えば、障がい者の方にも快適にご利用いただけるよう、ウェブサイトやツール、テクノロジーを設計・開発することです。
例えば、読み込みの遅いウェブサイトや、モバイル用に最適化されていないウェブページをスマホで操作しようとした経験は、ほとんどの人が思い当たるのではないでしょうか。このようなことは確かにイライラさせることではありますが、障がいのあるユーザーがオンライン上で定期的に直面する不便さに比べれば、たいしたことではありません。
実際障がい者の方々にとって、アクセシブルな体験とそうでない体験の違いは、単にスムーズな体験と不自由な体験の違いだけではありません。文字通り、アクセスできるかできないかの違いなのです。
しかし、これが SEO とどのような関係があるのでしょうか?その話をする前に、SEO とは何か、SEO は何のために使われるのかを簡単にご説明しましょう。
SEO とは
SEO(検索エンジン最適化)とは、より多くのトラフィックを獲得するために、検索エンジンの検索結果で上位に表示されるようにウェブサイトを調整することを指します。通常、ターゲットとするユーザーにとって最も意味のある検索キーワードで、Google の検索結果の1ページ目に表示されることを目指します。
SEO は、高品質で関連性の高いコンテンツを活用することで、オーガニックでお金をかけずにトラフィックを集めようとするウェブサイトにとって、長年にわたり定着してきた必要不可欠なマーケティング手法です。どんなに強力な SEO 対策を行っても、ウェブサイトにアクセスできなければ、検索エンジンの順位やその後のトラフィックは必然的に低下してしまいます。
このことを念頭に置いて、優れたウェブサイトのアクセシビリティがどのように SEO を向上させるのか、そしてこの2つのテーマが深く関連している重要な分野を明らかにしていきましょう。
ウェブアクセシビリティが SEO に与える影響
最近の多くの研究で、アクセシビリティ機能が充実しているウェブサイトは、そうでないウェブサイトに比べて SEO ランキングが大幅に向上していることが判明しています。しかし、なぜそうなるのでしょうか?
ウェブサイトのアクセシビリティが SEO に直接影響を与える理由はいくつかあります。最近、Google などの検索エンジンは、ウェブサイトのランキングにアクセシビリティを考慮すると明言しています。つまり、アクセシビリティが低いと判断されたウェブサイトは、事実上ペナルティを受けることになるのです。
また、アクセスしにくいウェブサイトは否定的なレビューを集めやすく、直帰率が高いという単純な事実があり、どちらも SEO に悪影響を及ぼします。
ウェブアクセシビリティとSEOを改善する方法
読みやすさ
コンテンツが複雑すぎたり、専門用語で埋め尽くされたりしないようにすることは、特に認知障害や学習障害のあるユーザーにとって、アクセシビリティの向上に即座に役立ちます。多くの研究で、わかりやすくシンプルな言葉を使うことが顧客体験を向上させ、ひいては SEO にも好影響を与えることがわかっています。
より読みやすいコンテンツを提供することは、すべてのユーザーにとってメリットがあります。Google は、簡潔で理解しやすいコンテンツを後押ししています。ウェブガバナンスツールを使用し、読みやすさのヒントに従って、読みやすさを改善しましょう。
Alt テキスト
ウェブサイト上の画像やグラフィックに代替(alt)テキストを提供することで、視覚障害のあるユーザーや検索エンジンが理解しやすくなります。もし、あなたのウェブサイトから画像を削除し、altテキストだけを提供したとしたら、文脈を理解できるでしょうか?
また、画像にaltテキストを提供することで、オーガニックトラフィックの流入源にもつながります。 これはGoogle画像のことです。ユーザーの中には、純粋に検索エンジンの結果ページ(SERP)でハイパーリンクされた画像を選んでウェブサイトにアクセスする人もいるのです。
動画の文字起こしと字幕
アクセシブルなウェブサイトを実現するためには、ビジュアルコンテンツのテキスト化が重要であるのと同様に、オーディオやビデオコンテンツの字幕や文字起こしも重要です。動画の文字起こしを共有し、適切に字幕を適用することで、聴覚障害のあるユーザーや、公共の場でヘッドホンを使用していないユーザー、検索エンジンなどが動画の内容を理解できるようになります。これらはまた、動画のインデックス化にも役立ち、検索トラフィックを増やすことができるのです。Google は YouTube において、動画の説明文を使用して動画をランク付けし、検索結果の上位に動画を表示します。
タイトルタグ
Moz.com(英語サイト)によると、"タイトルタグは、SEO にとってコンテンツの次に重要なページ上の要素である" とされています。ページのタイトルタグは、検索結果の「見出し」として表示されます。有用なタイトルタグを持つことは、すべてのユーザーがあなたのコンテンツを見つけることをサポートし、特に障がいを持つ人々に利益をもたらします。
ページタイトル
ページタイトルを意味のあるものにすることで、スクリーンリーダーと検索エンジンの両方にとって理解がしやすくなり、SEO とアクセシビリティの両方に良い影響を与えます。
ヘッダーの構造
適切に記述された分かりやすい見出しは、ウェブサイトのアクセシビリティを向上させるだけでなく、より多くの人がコンテンツをより簡単に閲覧できるようになり、SEOの向上にもつながります。適切に構成された見出しタグは、コンテンツの構造を整理し、障害を持つユーザー、支援技術を使用するユーザー、キーボードを使ってサイトをナビゲートする必要があるユーザー、そして検索エンジンにとって、よりナビゲートしやすく、理解しやすいものにします。小見出しにターゲットキーワードを使用し、目次(検索結果一覧で「移動先」リンクとして表示される)を使用することで、視認性とクリックスルー率を高めることを考慮しましょう。
サイト構成
サイト構成は、SEO とウェブアクセシビリティ戦略の重要な部分です。コンテンツを簡単に操作し、正しい情報を素早く見つけることができれば、誰にとってもメリットがあります。古くなったコンテンツの評価、カテゴリの整理、明確なナビゲーションの作成、パンくずナビゲーションの使用、サイトマップの提供は、ウェブアクセシビリティの向上と SEO の改善に役立ちます。
リスト
適切にマークアップされたリストは、スクリーンリーダーにとってより見やすくなり、検索エンジンの検索結果でコンテンツがより重視されるようになるため、アクセシビリティと SEO の両方にメリットをもたらします。
説明リンク
説明的なリンクテキストは、特定の障害を持つユーザーを含むユーザーが、リンクを踏む前にリンクの目的を理解できるようにします。また、説明的なリンクテキストは、検索エンジンがあなたのウェブサイトの実際の内容を理解するのに役立つという利点もあります。
パンくず
パンくずは、ウェブサイトのどこにいるのかをユーザーが判断できるようにするため、障害のあるユーザーにとって非常に役に立ちます。また、パンくずは検索エンジンにとっても有益であり、あなたのウェブサイトのコンテンツがどのように構成されているかという貴重な情報を検索エンジンに提供します。
画像やその他の非テキストコンテンツに相当するテキスト
画像やその他の非テキストコンテンツに同等のテキストを提供することは、弱視の閲覧者がそのコンテンツと接触できるようにするため、アクセシビリティにとって非常に重要です。テキストは検索エンジンに考慮されるため、ウェブページのコンテンツに文脈を追加する役割も果たします。
上記の例は、決して包括的なものではありませんが、SEO とウェブアクセシビリティが単に関連しているだけでなく、非常に多くの場合、相互に深く関連していることを明確に示しています。
アクセシビリティは実際に SEO を向上させるのか?
では、ウェブアクセシビリティは SEO を向上させるのでしょうか? 答えは間違いなく「イエス」です。
単純な事実として、ウェブサイトのアクセシビリティを向上させる要素と SEO のパフォーマンスを向上させる要素には、かなりの共通点があります。つまり、どちらか一方を改善すれば、もう一方にも好影響がもたらされることが多いのです。
結論、ここでの教訓は実に単純明快であると言えます。潜在的な全てのビジターがアクセスできるようにすることで、オンライン検索で発見される可能性が高まるということです。
ご自身のウェブサイトがどのように評価されているかを確かめませんか?デモをご予約の上、アクセシビリティとSEOツールがお客様の目標達成とコンプライアンス維持にどのように役立つかをご確認ください。