Bentley University (ベントレー大学)
Drupal、Acquia Cloud
クライアント
Bentley University は、北米有数のビジネススクールであり、常に変化する世界に違いを生み出すビジネスリーダーを育成しています。 ボストン郊外のニューイングランドのキャンパスに位置する Bentley は、米北東部における トップ大学 の一校として着実にランクインしています。
背景
年間 5,000 人以上の学生に対応する Bentley University は、75,000 ページ以上の独自のコンテンツ管理、学生、学部および数多くの主要関係者とのコミュニケーションにおいて、同大学のオンラインリソースに依存しています。 しかし、旧式のコンテンツ管理ツールにより、Bentley は魅力的な方法で各対象者へ連絡することができませんでした。コンテンツのアップデートは管理しづらく、ウェブ機能の拡張は非常に高額という状況にありました。
Bentley は、学生、学部、および入学希望者が求めるエクスペリエンスを遂行できる、費用効果の高い柔軟なソリューションを必要としていました。 そこで、Bentley のウェブチームは、Drupal と Acquia Cloud を用いて同校のフラッグシップサイトを再構築するべく、Acquia にサポートを求めました。
課題
ColdFusion ページおよびプロパティ CMS の組み合わせを用いて構築されているため、Bentley University ウェブサイトは同校のウェブチームにとって課題の多いプロパティでした。 ウェブサイトコンテンツは手動でアップデートする必要がありました。これがコンテンツオーサリングのボトルネックとなって、古いコンテンツの更新が困難になっていました。 ColdFusion プラットフォームの開発者プールが縮小しているため、有能な人材を見つけて引き留めておくことはますます難しくなり、費用がかかりました。 また、ColdFusion ページに新しい機能を追加するのは手間がかかりました。
「サイトに追加したい機能はたくさんありました。」Bentley のウェブアーキテクト Nicholas Maloney は最初の移行時にそう話しました。 「残念なことに、その機能の大半が、大量のコードを一から書き直す作業を要するものでした。 ですから私たちにできることは、後手後手のバグ修正やその他緊急事態に対応するという、差し迫った問題への対処に限られてしまいました。」
そして、ウェブチームの余裕のなさは、コンテンツ更新の責任を大学全体で共有する必要があることを意味しました。 「本校のウェブチームの規模は比較的小さいものです。実際のところ、私たちは日常のウェブリクエストの対応、問い合わせの大半の対応、必要に応じてデベロッパーに依頼する、といったことを、1 名のみで行っています。」 このチームで日常のコンテンツ更新を計画することは、どう考えても無理でした。」 Bentley デジタルエンゲージメントマネージャー Skadi Gidionsen はこのように説明しました。 Bentley は、ブランドやサイトの機能を損なうことなく、キャンパス内のユーザーがページやコンテンツを追加できるようにするソリューションを実装する必要がありました。
ソリューション
Bentley University チームは、WordPress や Joomla といった各種オープンソースソリューションも検討しましたが、最終的に Drupal を選びました。
「私たちが Drupal を選んだ理由は、いくつかあります。」と、Maloney は述べました。 「中核となる Drupal テクノロジーは強力かつ成熟したものです。 他のどのシステムで提供されている数よりもはるかに多い、何千ものモジュールがあります。 ある機能が欲しいと思えば、その機能を備えたモジュールがそこにあります。 Drupal.org コミュニティは力強く成長していました。モジュールだけではなく、フォーラムを通じてフィードバックやコミュニティサポートも提供されていました。 Acquia を介して商用サポートが得られることにより、当方のリーダーシップチームに必要とされる一定の信頼性を確保できます。 そして、他校ですでに使われているものを見てみたところ、サイトを成功させている多くの大学では Drupal が使われており、その実力は検証済みでした。」
Bentley のサイトを新しいプラットフォームへ移行することは、口で言うほど簡単ではありませんでした。 大学サイトは、複数サイトにわたって計 70,000 ページ以上あります。移行するには、慎重なプランニング、規律のとれた作業体制、そして気の遠くなる努力が必要となる規模です。 Bentley は、Acquia Professional Services と連携して、移行および新たなサイトのアーキテクチャ全体を指導しました。 Acquia のインプットのもと、Bentley は学部別のコンテンツ移行を計画しました。 このアプローチにより、プロジェクトを対応可能なサイズに分離し、Bentley に、学習、改良、および後続のサブドメインの移行への適用を実行できる、反復可能なプロセスを提供しました。
また、Bentley は、Drupal デザイン企業 Palantir.net とも連携し、Bentley サイト全体のテーマ付けおよびカスタマイズの管理における重要なガイダンスを得ました。 本アプローチにより、学部のウェブサイトを個別に保ちながら、一元管理として Bentley のブランドに遵守し、モジュール、機能をグローバル規模に管理することができました。
成果
Acquia を用いて、Bentley University ウェブチームは Drupal にサイト全体を移行し、さまざまな対象者に最高品質のサイトを提供できるようになりました。
- 同大学サイトの 70,000 ページは Drupal に移行されました。
- 今や同大学のウェブチームは、小規模ながら、キャンパス全体で 150 名以上のエディターによるコンテンツ更新をコーディネートできます。
- コンテンツ管理システムへの以前の投資と比較して、75% の節減が見込まれています。
「当校のウェブスペシャリストが Drupal の使用方法についてユーザーにトレーニングを施し、あとはユーザーの自由にしてもらいます。 Drupal により、ブランド全体の監視、マーケティングイニシアティブの立ち上げというさらに大きな目標に注目できるという自由がもたらされた一方で、高品質のサイトとユーザーエクスペリエンスを確実に実現してくれています。」と、Gidionsen は話しました。
Bentley が Drupal に移行したことで、ウェブチームは、リソースコストが ColdFusion への投資額の 4 分の 1 になると予測しています。 「移行後はどのサブドメインでもサイトトラフィックおよびサイト上滞在時間が増加した」とMaloney は付け加えています。 トラフィックの改善の理由の一部は、検索機能、コンテンツのセマンティクス、およびプロファイリングの改善によりアクセシビリティが向上したことによるものです。 同大学は、さらに新しい、関連性のあるコンテンツによるメリットも生まれています。 コンテンツ寄稿者がコンテンツを簡単に追加・更新できるようになったため、追加・更新がより頻繁に行われるようになり、訪問者にとってのサイトの価値が向上しています。
現在、Bentley は Drupal 8 へのアップグレードを準備中です。Gidionsen は、特に同プラットフォームの応答型機能のメリットを楽しみにしていると話します。
「当校のサイト訪問者のうち 30% はスマートフォンまたはタブレットデバイスからアクセスしており、この数は増加し続けると考えています。」と、Gidionsen は付け加えます。 「Drupal 8 の内蔵型応答テーマにより、私たちのコンテンツプロセスをさらに簡素化してくれるだけではなく、デバイスを問わずユーザーにとって一貫性のある積極的なエクスペリエンスを実現してくれると思います。」