クラウドストレージツール vs. DAM:その違いは?
以前にも増して多くの企業がリモートを活用するようになり、質問があるときに同僚のデスクに立ち寄るという選択肢はもはやなくなっています。その結果、業務プロセスや効率的な働き方を支援するツールの見直しが進んでいます。
近年、企業のコンテンツ管理は、Dropbox、SharePoint、OneDriveなどのクラウドストレージツールに委ねられています。これらのツールは、コンテンツ管理のワークフローを構築するのに一役買っていますが、その一方ですぐに限界を感じてしまい、より良いものを求めている企業も少なくありません。このような悩みは、多様なチームが存在する現在ほど顕在化しやすいと言えるでしょう。
そこで、DAMの登場となるわけです。
クラウドストレージシステムとデジタルアセット管理(DAM)ソリューションの基本的な機能は共通していますが、両者の違いを詳しく見て、どちらがあなたの組織のニーズに最も適しているかを判断しましょう。
クラウドストレージとは何か
クラウドストレージツールは外付けハードディスクやサーバーとは異なり、クラウド経由でデータの保存、共有、同期を可能にするデジタルライブラリです。これらのストレージやファイル共有ツールは、無料と有料のサブスクリプションがあり、幅広い予算で利用できるのが魅力です。
コンテンツ管理に悩む企業の多くは、導入やアクセスが簡単なクラウドストレージツールを利用しています。しかし、チームやコンテンツが増えるにつれ、これらのツールでは追いつかなくなることがよくあります。チーム、ベンダー、チャネル、そして世界を横断するブランドの一貫性を完全にサポートするために は、よりしっかりとした機能を持つツールが必要なのです。
DAMはどう違うのか
DAMシステムは、クラウドストレージツールと基本的な機能は同じですが、クラウドにホストされているためアクセスしやすいなど、DAMソリューションにはより多くの拡張機能があり、他社との差別化を図っています。
スケーラビリティ
チームは、自分たちと共に成長できるソリューションを必要としています。DAMソリューションで提供されるセキュリティ、共有性、メタデータ管理により、数千から数十万もの資産をシステムに保存し、数クリックで探しているものを取り出すことが可能になります。
さらに、プラットフォームをテクノロジースタックの他のツールと統合することで、プロセスを合理化し、コンテンツライフサイクルに一貫性を持たせることができます。クラウドストレージツールをDAMシステムと統合し、規模を拡大することも可能です。
コントロール
システム内にあるすべてのアセットを管理することができるため、ブランド価値を伝えるコンテンツを扱う際に必要なコントロール機能を得ることができます。DAMシステムで利用できる高度な管理機能により、DAM管理者は、ユーザーが閲覧、共有、ダウンロード、使用できるものをコントロールすることができます。また、有効期限、権利管理、バージョン管理、メタデータなどの機能が連携して、ブランド管理とブランドの一貫性をサポートします。
データ
コンテンツがどこで、どのように使われているかを知ることは、マーケターにとって非常に大切なことです。DAMシステムは、ユーザー、システム、アセットレベルの分析により、ログイン、ダウンロード、シェア、ビュー、ロケーショントラッキングなどに関するインサイトを提供します。これらのデータポイントは、マーケターが何が有効で何が無効かを把握するのに役立ち、コンテンツの最適化に必要な情報を提供し、コンテンツの効果を最大限に発揮させることを可能にします。
ユーザー
どんなツールも、人が使ってこそ意味があります。DAMプラットフォームでは、ユーザーのエンゲージメントと定着化を促進するための要素がツールに組み込まれています。ダッシュボード、戦略的なネーミング、ブランド体験など、企業ブランドを反映するためにシステムをパーソナライズすることが可能です。ブランドイメージに沿ったソリューションをユーザーに提供することで、ブランドとの結びつきを強め、すべてのプロジェクトやチャネルにおける一貫性を高めることができます。
その他DAMソリューションの機能、クラウドストレージツールの機能を比較してみましょう。
特徴 |
基本的なクラウドストレージ |
DAM ソリューション |
ファイルのアップロード、ダウンロード |
Yes |
Yes |
バージョン管理 |
限定的 |
Yes |
共有・リンク・配信オプション |
限定的 |
Yes |
パーミッション機能、高度なセキュリティ構造 |
No |
Yes |
複数アセットの更新、共有、ダウンロード、配布を一度に行う |
No |
Yes |
アセットに固有のIDコードを設定 |
No |
Yes |
複数の現行および新型のファイルフォーマットに対応 |
限定的 |
Yes |
コンテンツ・ライフサイクル・ワークフロー機能 |
No |
Yes |
をカスタマイズ可能なメタデータとタクソノミー構造 |
No |
Yes |
メタデータに基づく高度な検索機能 |
No |
Yes |
エンゲージメント、利用状況、アクセス位置などのコンテンツデータを計測するアナリティクスツール |
No |
Yes |
あなたに最適なのは?
クラウドストレージソフトウェアとDAMソリューションは、24時間365日のリモートアクセス、中央リポジトリとしての機能、無制限のストレージなど、基本的な機能を共有していることがお分かりいただけたと思います。しかし、DAMソリューションは単なるコンテンツライブラリーの枠を超えた存在です。DAMソリューションでは、チャネルをまたいだコンテンツの配信、ワークフローの自動化、コンテンツ分析によるブランドストーリーの向上などを実現できます。例えばHootsuiteは、DAMプラットフォームによって自社のブランド力を高めています。
もちろんDAMソリューションの導入は、時間的にも金銭的にも大きな先行投資となりますが、その価値は測定可能なものであり、チームの成長とともに信頼できる投資になるでしょう。
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注:この記事はWiden.comに掲載されたものです。